今回は、なぜか日本人が忌み嫌う、お金の話。材木の値段の話からしたいと思います。
山奥で伐採されている、柱に使えそうな桧の木の値段は実際、いくらぐらいだと思いますか?
例えば、静岡県の天龍地方の話ですが、同じように山奥で伐採されている杉材、一抱えする程の太さ。
樹齢80~90年程の成熟木材。
20年以上前の話ですが、一本6~7千円だそうです。
話では、普通の家なら25本ほどで建ってしまう立米だそうです。
7,000×25=175,000円…に、なります。
立っている木ですと、新築一件材木費、杉材では¥175,000円でできる、という話です。
…やりますか?
立木を1本¥7,000円で25本買って、それを切り倒して、山奥から製材所まで運び出し
製材し、乾燥させ、それを建築現場まで届ける。
それはそれは大変です。
やはり、専門業者にお願いした方がいいですね。
林業とは、1本¥7,000円の木を育てるのに、80~90年の歳月が掛かる、ということです。
そんな気の長い日本の林業に携わる人々に頭が下がります。
ですから、木を扱う業者としまして、日本の林業の活性化を応援するのは
”当然の義務”だと思います。
前回にも書かせていただきましたが、山の木の循環型流れは、山の栄養分を含んだミネラルが
川に入り、それが海に流れ込み、沿岸漁業の活性化をもたらすのです。
かつて、台風が三陸海岸上流の山の木をなぎ倒したおり、人手が足りず放置していました。
その為、山は荒れ放題、数年後、沿岸漁業の養殖カキが全滅にあったことがありました。
これは、荒れた山では、この素晴らしい循環が途絶えてしまう例です。
およそ材木に関係のない人でも、山にハイキングに行くこともあるでしょう。
その時の木々も、林業の方たちの保全があってこそ、と言えます。
日本の林業の方々に感謝です。
そして、時代を担う若い方たちに熱いエールを。
弊社(株)小川工務店は、微力ながら八溝材を扱う丸川木材(株)を応援し続けます。
日本の林業が、ここ1~2年注目されてきましたが、一時のブームではなく
将来の希望のある持続可能な業種としての林業になる様、応援しましょう。