BLOGブログ

日本の林業のおはなし・小川勝利ブログ 2022.08.08

日本の林業の話 vol.2

日本の林業の話2

日本の林業の話 vol.2

今回はogawaが扱う八溝材の桧材の話をします。
八溝の桧材は、桧では北限と言われ、日光の
東照宮にも使われ、良質木材の産地です。

茨城・栃木は桧産地の北限です

 かつて徳川家の直接支配の地域であり、その後にも十分に管理された国有林が多く
平均気温が比較的低く、雨量も少ない環境で育った桧材は特有の光沢、芳香があり
年輪幅が狭いため、害虫に強く、強度も高いという大きな特徴があります。

桧の年輪幅

この年輪幅からも八溝材の強さが伺える

建築材として使用するとき、桧材でも樹齢の若い木はあまり強くなく
構造材としては不向きです。
むしろ、化粧材としての使い方には向いています。
一方、樹齢を重ねた桧材は、耐久性、強度に関しても優れていて
安心木材と言えます。
弊社が取引している丸川木材株式会社は、樹齢年以上の
厳選した丸太を製材しているので、安心して使えます。

 

なぜ丸川木材の桧材にこだわるのか。

 前にも書きましたが、問屋、市場、小売りの材木屋を飛ばし
直接の産地直送は、お客様に良質な桧材を安く出せる、という
大きなメリットがあります。
しかも、ただそれだけでなく安心安全が担保されているので
ogawaでは丸川木材株式会社を推しています。

安心と安全の測定

心と安全の測定

含有測定工程

そしていざ出荷となるのです。
本物の住まいとは05

これは、林業の話、というより木材の話になるのかもしれません。
日本の林業は、

植林→成長→間伐→枝打ち→50年後→伐採→製材→製品

このように、林業とは息の長い仕事です。
ですから、一代では成り立たない仕事で、何代も続けることで
成り立つ商売といえます。
その間、大きな台風、地すべり、山火事と自然災害もあるかもしれません。
そう考えると『木』を扱う業者は、心して取り組むことで報いたいと思います。

 

間伐というのは

植林から8~10年経った頃から、育ちの悪い木
枯れかかった木、育てようとしている木の邪魔になる
広葉樹などを伐採していきます。
密になった「山」の木を間引くことで、健全な幹の成長を
助けます。

間伐

適切な間伐を行うと、育てようとする木は幹が太くなり
根もしっかり張り、風雪に耐えることができる木、また
山が出来上がります。
間伐をすることで太陽光が下に届き
下層の様々な植物が育ちます。
それにより、土砂の流失が抑えられ、良質な水が
作り出されます。

 

適切な時期の枝打ち

枝打ち

余分な枝を切り除くことで、節のない良質な桧を
育てるとともに、幹の成長を適切なものにします。
その為に8年~10年くらいから枝打ちを繰り返します。
 適切な時期で早めにやれば、内部に節が閉じ込められ
表面に節が現れる事が抑えられて、化粧性の高い材料が得られます。
枝打ちは熟練を要する作業で、むやみに行えば、木の成長力を
阻害することになり、失敗すると木の皮がはがれてしまいます。
高度な熟練者にかかると、木の成長を見越し、節を上手に
隠してしまう技で四面無節の柱を作り出します。

 

※参考資料としての画像は、丸川木材株式会社のパンフレットを引用させていただきました。
丸川木材株式会社様のHPはこちらです

おがわかつとし
投稿者 : 小川勝利(おがわかつとし)